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大腸がんについて

大腸がんの疫学

   日本での大腸がん罹患数および死亡数は著しく増加しています。 2017年厚生労働省発表の「人口動態統計の概況」によると、平成27年の最新データでは、がんが死因の第一位であり、依然増加し続けています。
   検診では40代から徐々に大腸がんが発見されています。
   性別に経時的変化をみると、大腸がんによる死亡率は男性、女性ともに増加傾向を認め、男性では全がん種の第3位、女性では第1位となっています。

主な死因別にみた死亡率の年次推移
主な死因別にみた死亡率の年次推移
我が国において依然としてがんによる死亡率は増加しており死因のトップになっている。
(平成29年我が国の人口動態より引用)
 
大腸がん検診全国調査による年齢別発見率
大腸がん検診全国調査による年齢別発見率
平成25年大腸がん検診全国集計調査によると、検診を受けた方の0.2%前後に大腸がんは発見され、年齢とともにその発見率は上昇している。
(平成25年度消化器がん検診全国集計より引用)
 
がんの死亡率年次推移(男性)
がんの死亡率年次推移(男性)
近年、男性では肺がんと大腸がん死亡率が増加しており、男性死因の第3位となっておりいずれ胃がんを抜く勢いである。
(平成29年我が国の人口動態より引用)
 
がんの死亡率年次推移(女性)
がんの死亡率年次推移(女性)
近年、女性では大腸がんの死亡率が増加しており、女性死因の第1位とすでになっている。
(平成29年我が国の人口動態より引用)

大腸がんの発生部位

   本邦における大腸がんの発生部位はS状結腸32.5%直腸21.0%上行結腸15.6%横行結腸9.9%直腸S状部9.5%盲腸6.5%下行結腸4.6%肛門管0.3%虫垂0.1%の順であり左側大腸に多く認められております。
   神奈川県立がんセンターにおいては2016年の統計で直腸S状部14.1%直腸がんが27.5%と全国集計に比べて多いことが特徴となっております。
平成25年度大腸がん発生部位別頻度
平成25年度大腸がん発生部位別頻度
大腸がん発生の部位別頻度
(日本消化器がん検診学会全国集計委員会:平成25年度消化器癌検診全国集計.より引用)

大腸がんの症状

   早期の大腸がんでは自覚症状がない事が多く、検診として施行する便潜血反応において陽性となり、大腸内視鏡を行う事により偶然に発見される(約2%)場合があります。逆に便潜血が陰性の場合は、大腸がんである可能性が低いだけであって大腸がんではないことを示すものではありません。下血や血便は早期の大腸がんにおいても出現する事があり、痔核などの良性疾患の症状と区別がつかない事があります。
   大腸がんが進行すると、腸の通過障害を来たし、腹痛、便秘や下痢などの排便習慣の変化が生じる事があります。腫瘍の増大に伴い、出血や下血の頻度も増えてきます。大腸がんは肝臓、肺に転移をしやすく、肝転移に伴う黄疸や肺転移に伴う胸水貯留・呼吸困難などが出現する可能性があります。その他に、一般的な悪性腫瘍の症状として、体重減少を伴う事もあります。
   症状が出現してきた場合には既に進行がんの可能性が高いため、早期がんの段階での発見・治療が重要と考えられます。

大腸がんの検査と診断

   大腸がんの検査には、大腸がんの診断をつけるために必要な検査と、大腸がんのひろがりを調べ、進行度(ステージ)を決定し、治療方針を決定するための検査があります。
   大腸癌の発見・診断のための検査としては、注腸検査、組織を採取し顕微鏡で観察して最終的ながんの診断をつける大腸内視鏡検査があります。早期の大腸がんの場合には大腸内視鏡で根治切除が可能な場合もあります。

   大腸がんと診断され、大腸内視鏡で根治切除が困難な場合には外科手術が考慮されます。外科手術の適応を決めるための検査として、肝転移・肺転移・リンパ節転移・腹膜播種などを調べるためのCT検査や、肝転移を調べるための腹部超音波検査、MRI検査などが一般的に行われています。また、近年ではPETCTによるリンパ節診断、遠隔転移診断も行われています。当院ではPETCTも施設内にあるため、ほとんどすべての検査が可能となっています。

内視鏡検査
内視鏡検査:肛門から内視鏡を挿入し直接腫瘍の組織を採取して顕微鏡でがんであることの診断をします。
  注腸
注腸:肛門から空気や造影剤を注入しレントゲン撮影します。がんが大腸のどこの部位にあるかを診断します。
  CT検査
CT検査:大腸がんはリンパ節、肝、肺に最も転移しやすい腫瘍です。CT検査ではこれらの転移の有無を確認します。
     
PET
PET:主に大腸がんの病気の広がりを確認します。

大腸がんの病期診断 (ステージ分類)

大腸がんの進行度(ステージ)は、大腸がん取り扱い規約で規定されていて、
  1. 深達度(がんが腸の壁にどのくらい深く入り込んでいるか)
  2. リンパ節転移(周囲のリンパ節にがん細胞がとんでいるか)
  3. 遠隔転移(肺、肝臓、腹膜などの遠くの部位にがんが広がっているかどうか)
の3つの要素で決定されます。

ステージ 0   がんが粘膜内にとどまっている
ステージⅠ   がんが筋肉の層にとどまっている
ステージⅡ   がんが筋肉の層を越えている
ステージⅢ   リンパ節転移がある
ステージⅢa   リンパ節転移が3個以下
ステージⅢb   リンパ節転移が4個以上
ステージⅣ   肝臓、肺、腹膜などの遠くの臓器にがんが広がっている

検査の結果、決定された進行度に応じて治療方針が決定します。

大腸がんの進行度